4話-後編


「ゼファー!
いつぞやの雪辱きっちり返してやろーぜっ!!!!」
「きぃぃぃぃぃ・・・・・・」
ゼファーも賛同しているかのように一声鳴いた
ゆっくりとブレードの後部カタパルトへ陣取る
「マスター、射出しますよ!」
「おっしゃぁっ!
ローディス=スタンフォード!GーH/77ゼフ・・・・・・」
何か長ったらしいセリフの途中で、カタパルトはその機体を宇宙へと射出した
「っっっっっっっっっっっっっっっっわぁぁぁぁぁ!?」
ロディもゼファーもタイミングを外し、機体は体勢を崩したまま飛んでいく
「マスター!射出するって言ったらしっかりレバー握ってくださいよ?」
「バカヤローっ!!
戦艦からの発進時に機体名とパイロット名を言うのは伝統だぞ!?
おめーは先人の心がわかんねぇのかっ!!」
「・・・・・・・というか緊急時にそんなこと言われてもしょうがないでしょ・・」
「何をぅ!?俺はそーいうことにはこだわるっていつもいつもいつも言ってんだろぉが!!!」
「はいはいはいはいはい・・・・・
それはおいといていいですから、もう敵さんそこまで来てますよ?」
「うぉっ!?そういやそうだった!」
前方から先ほどの高速ギア部隊が迫る
「ご心配なく。」
シュウの声・・同時にカタパルトから一機の三角型戦闘機が飛び立った
一瞬で後ろに迫り、ゼファーの背中に被さるように「合体」した
「以前作ったOPTブースターでして・・
最高速度、シュミレーション上では八百キロまで出ます
・・敵はせいぜい四百キロ止まり・・何とかなるはず」
シュウの声もそこそこに、ロディは通信を切った
「・・へっ・・もう何が来ても驚かねぇからなぁ・・!
いっくぜぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
両肩後ろのカバーが展開し、巨大なブースターが稼働を始める
・・敵もその様子を知ってか攻撃を加えてきた
レーザーと収束ビームの火線がゼファーを狙う
・・大振りに曲がって回避する
しかし
「ちょ・・・・・・っとまてぃ!!
どう考えても・・・八百キロ・・・・・以上・・・・・出てんじゃねぇかっっ!!!」
装甲はきしむ音をたて、ブースター部は微妙に湾曲して破片が散っている
そしてコクピットのロディをすさまじいGが襲っていた
「・・おかしい・・出力あげすぎたかな?」
「シュウ様・・あれのエンジンっていったい・・」
シュウは振り向きもせずに言った
「・・・・・・・聞いても後悔しないよね?」
妙に凄みのあるセリフにネスは沈黙した
「なぁシュウ・・ゼファーとっくに音速の壁三枚突っ切っとるでぇ?(マッハ3)
ちぃーとならずともまずいんとちゃう?」
「・・ま、頑丈なロディさんならなんとかしてくれます。
それでなきゃ僕の発明は役に立たないんですし。」
「ほぉ・・・?役に立たないってか?」
シュウはしばしにこにこと笑っていたが、急にはっとして床に崩れた
「そ・・そうだ・・・・どぉせ僕の発明って特殊な人間にしか使えないんじゃないか・・・
ははは・・そうだよ・・・
そりゃ、こんな無茶なもの普通の人に使えるわけ・・・・・・ないよね
自分でなんで気づかなかったんだろう・・
あのブースターだってリアクターは普通のもので十分性能は上々だったはずなのに・・」
どんどん沈んでいくシュウ
「・・何をいまさら。
それでもマスターとメイ様は使っているじゃないですか。(ドーマとブースター)
ウケない発明に比べればすばらしいモノですよ」
「ネ・・ネス君っ・・・(泣)」
「あんたら、青春ドラマやないで?・・
ったく・・シュウだけやのーてネスはんまで・・」
現実逃避のようにも見えた
そこでガンマの現実に引き戻すかのようなセリフが飛んだ
「この宙域に接近する艦隊を補足しました
機数は3隻です」
「まさか敵さんの増援なんか!?」
「・・いいえ、どうやら味方になりそうです」
「・・ガンマはん、えらく期待薄いみたいな言い方するなぁ?」
ガンマは無言でレーダーの光点を指した
先ほど出現した艦隊の説明が細かく表示される
「SG・・「せんとらる・がーど」・・・
っちゅーと・・確かに役に立つかどうか・・やね。」
「ま、私たちでやりましょうよ・・
そうですよね?シュウ様?」
ネスはさりげに会話をシュウへふった
「もちろん。」
・・さっき落ち込みかけていたのがもう元に戻っている
ま、それはおいといて・・
「私も出た方がよろしいですかね?」
ガンマが他の三人に問いかけた
「デストロイを呼ぶ・・・・・出るにしてもどっから出てくんねや?
ここに地面はあれへんでぇ?」
「・・さぁ?」
「・・・・・・・・・・・・・」
一同の間を重い雰囲気が包む
「・・・役に立たない援軍より役に立ちすぎる破壊兵器の方がいいな。
ガンマ君、ロディさんとメイちゃん(あと一応SG)の援護よろしく。」
「心得た!!
ゴォォルゴォォォォォォン!!・・・・・・
もとい・・デストロイ!出番ですっ!!!」
ブレード外部の甲板に立って叫ぶ
・・・・・・
・・・・・・・・・・
どぉ・・ぉぉぉぉぉん・・・・・
一隻の帝国戦艦が突然沈んだ
「グォォォォォォォォォォォ・・・・・・」
うなり声、そして爆発が・・
その最中に四つの緑色に光る「光点」が現れる
・・・まさしくデストロイの目であった
いつ付いたのか背中にはごていねいに二つのブースターが付いている
「・・地面がないからどこかと思えば・・
敵戦艦を叩き割ってか・・・」
シュウは感心したように言った。

そうこう言っている間にもガンマはデストロイのコクピットに乗り込んでいた
「殲滅プログラム、目標・・「全敵艦隊」
起動開始・・」
やはり恐竜はいつものように一声叫ぶと、まっすぐに身近の敵へ突進していった

・・・・ところで、出てきたのにすっかり忘れ去られているSG艦隊
三角に並んだ先頭を行くのは、第8小隊の「スカイ・イージス」であった
(ちなみに後ろの二隻は行きがけに遭遇した艦
ヤケになって事を話してみたらあっさり賛同した物わかりのいい連中である。)
「ま・・またあの恐竜がぁ!?」
レオネはその姿をとらえると思わず叫んでいた
「落ち着きなさいよ!別に敵じゃないからいいの!敵じゃぁ・・」
・・間を置かずにデストロイが放った粒子砲の火線が隣を通り過ぎた。
「敵じゃないにしても危ないですよぉぉぉ・・・!!」
「そんなのは問題じゃないのよっ!!
それよりとっ・・・・・・・・・・・・・・ても重大な問題があるでしょう!?」
「その通りです!!」
ラルフまでもが同じように言う
勢いに押されてたじたじのレオネ
「え?・・え~とぉ?・・・・・なんですか?」
「このままだと出番がなぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!」
二人は同時に叫んだ
・・リィズはイージスの全兵器を一斉射撃
かたやラルフは鳥型ギア・グラスバードで敵陣へ切り込んでいく
「汚名挽回のために!(*正しくは返上)
もとい、一警察官として平和のためにっ!!」
ラルフの声に伴いグラスバードの翼両端から緑色の粒子が帯を描き始めた
それはゼファーのレーザー・ブレードと同じものを一点にまとめあげた光の翼・・
鮮やかに緑色のラインを引きながら漆黒の宇宙を駆け抜ける

・・帝国旗艦「ロンデニオン・ルート」ブリッジ
「・・増援はSGと聞いたが?」
ライゼルのはっきりとした、鋭い声
「・・・ですが、たかが3隻の船にギア9機・・」
「それだけ・・とは
私も甘く見られているのか・・・・まぁ、軽く相手をしてやるといい。」
「はっ・・」
サイレントの声が、静かなブリッジに響いた。


6・・ 最後の咆吼

「うりゃうりゃぁぁぁ!!」
スカイ・イージスはあいかわらず撃ちまくっていた
開戦(ユニオンと帝国の戦闘開始)から早一時間
艦隊の数は確かに減っている
・・しかし手応えはなかった
無敵の戦艦ブレードバッシャー。
最強の切り札デストロイ
メイの融合により究極の破壊力を得たドーマ
そして音速突破に成功したゼファー・・
SGも善戦したが数千もの艦隊はそうそう減るものではなかった
「・・まずいことになりそうですね・・」
一人暴走するリィズの横、レオネは不安げにつぶやいた
・・敵は準備万端の大艦隊
こちらは巡洋艦がたったの3隻に何でも屋の怪しい改造戦艦一隻のみ。
戦力差もそうだが、なにより弾丸と燃料の心配が出てきた
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
ゼファーが敵艦の間を一瞬でかけぬける
「即席必殺!音ぉぉぉん速ぉぉぉくぎりぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
・・ただ単にレーザー・ブレード展開しながらブースターふかすだけ。
しかし敵が多く、「音速切り」・・いや「突撃!まぐれ当たり切り」は多大な効果を上げていた
「っ・・・・・・くしょ・・・・!
息が・・・・しにくいじゃねぇか!!」
マッハ3なのにその程度で済んでいる方がすごい。
「それより・・まずいですよ!
ブレードのエネルギー残量が三十%切りました!
しかもバリアを張り続ければオーバーヒート!
最悪、二十分でリアクターが崩壊しますっ!!」
ネスは色々な可能性をシミュレートした
・・どれも「このままでは最悪な結果が待っている」・・と、出てしまったが。
「悪い方に流れとるなぁ・・・・・
重なってほしゅうないトキに限って重なる・・
すまん!ワイの方も弾丸が尽きかけとる!」
・・一斉射撃で三十回分
普通に撃っても五分と持たない

「四号機大破!・・隊長ぉっ!!」
「くぅ・・・!!ちょっとぉ!本庁は援軍くらいよこしてくれないの!?」
リィズはイライラしながらパイロットに当たりちらした
「無茶です!我々は完全に単独行動をしているのですから・・
第一他の艦は他惑星の防衛に回っています!」
「ちっ・・・しょーがないか・・!
・・・ユニオンリバー!
ローディス=スタンフォード!!聞こえてるの!?」
彼女は通信のスイッチを叩くなり怒鳴った
「っせぇ!!
・・何の用だ!!」
通信にノイズが入る。
めっちゃくちゃに恐ろしい音が響く
「・・取り込んでるみたいですね」
「旗艦の位置は確認したから送るわ!
頭を押さえれば敵も止まるはず!!」
「は・・?」
「た、隊長・・・・?」
ロディもレオネも一瞬考えが読みとれなかった
・・が、すぐに答えは出てきた
・・そろそろやばいから、でかいの潰して終わらせてくれ・・ということだろう
「・・他人任せな警察だな・・・・
まぁいい!おかげでライゼルの位置はつかめた!!」
ブースターの出力も自然とあがる
頑丈なだけが取り柄(byネス)
その言い分の通りに、彼の身体は恐ろしい程のGに順応していた
「どけってんだよこのザコ!早いだけのやられメカ!安っぽい量産型!!」
ラルフが聞いたら泣きそうなセリフを連発しつつ、ゼファーは敵艦隊の中心部へ突貫していく

・・・一方
孤立したメイは、すっかり疲れ果てていた
「・・ひょっとして・・・・ボク・・・忘れられちゃった?」
キャノンが重く感じる
確かに融合して強くなった・・が、それだけの事。
装甲に神経が通っているためダメージを受ければ痛いのはメイ本人。
こちらの攻撃はなかなか当たらない
でもって体力はメイのまま。
他のメンバーからの通信は一度もない
「あいたっ・・・
・・・また当てたなぁぁぁぁ!!」
例により性格が極端に変わっているため、相当キレやすくなっている
・・だが、この様子なら放っておかれても大丈夫そうだ。

「発見っ・・・・・!!!」
ロンデニオン・ルートの陰がゼファーの目の前に現れた
「ラァァァイゼェェェェルッ!!!!!!!!
覚悟しやがれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
しかし、その視界を数隻の艦が遮った
「マスター!護衛艦です!」
「へっ・・VIP気取りかよっ・・・・
上等ッ!!」
ロディがサイ・システムのスイッチを叩いた
青い光が放たれ、甲高い鳴き声が響き渡る
「きぃぃぃぃぃ・・・・・・・・・」
「そぉんなモンで俺の邪魔すんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!」
レーザー・ブレードの出力が増し、護衛艦は全て一撃の下に真っ二つにされた
「・・来たか」
ライゼルは、少々笑みの混じったような声でいった
「てめぇにコケにされた!
てめぇにゼファーをバカにされた!
てめぇに一年を無駄にされたぁ!!!!
てめぇぇだけはぁぁぁぁ!!!!!!絶対に許さねぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!」
一陣の風のごとく、ゼファーは邪魔するもの全てを切り刻みながら直進していく
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
「変わらないな、その性格は」
「・・・・うっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!
知ったような口をきくなぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
振りかぶってゼファーはレーザー・ブレードを最大発振させた
その体勢から一気にロンデニオン・ルートを狙う
・・・・が、接触の瞬間に淡い光が散り、機体がそのまま動きを止めた
「くそっ・・・!!
こんのおおおおおお!!!動けええええゼファーッッッ!!!」
がちゃがちゃとレバーを動かすが、捕らえられたゼファーは吠えるだけで離脱ができない
「本当は君にもう一度戻ってもらおうかとも考えたよ・・
・・だが、君の性格ならあの程度の事といえど私を討ちに来るだろう
・・・・・・・そうでなくとも私の邪魔をしに・・な。」
「へっ!
邪魔くらいいくらでもしてやろーじゃねぇかっ!!
こちとらてめーにゃ死ぬほど恨みがあんでぇ!!」
「・・・やはり・・君は私にとって障害となる。
・・だから・・」
ロンデニオンの主砲・・「反重力砲」がゼファーに向けられた
「消えてもらおう」
・・刹那
ゼファーの左手が、ロンデニオンのブリッジ真下に突き刺さった
・・「アーカム・ストライク」・・
三本のパイルが敵を貫き、内部へと大量の電撃を流し込む
それが全てを司るブリッジともなれば、威力は強大化した
「なに・・・・!?」
「バーカ!!そんな撃つのに時間がかかるモン食らうかよっ!」
動けないはずの状況での攻撃・・やはり只者ではなかったのか
爆発に包まれながら、ライゼルは驚愕した
「閣下!!」
サイレントの呼びかける声・・・・
・・・ブリッジが爆発を起こしたのを確認するロディ


「思い知ったかってんだ!
なーっはっはっはっはっはっはぁ!!」
やたらと笑う
・・だが、その油断がいけなかった
主砲は、確実にエネルギーをため込んでいたのだ
そして、それがゼファーを狙いまっすぐに飛んできた
「マスター!!前ぇぇぇぇ!!!!!!」
「はは・・・・って!?なぬぅ!?」
とっさにゼファーの前部へ展開したバリアも、質量差の前にヒビが生じる
「うおぁぁぁっっ!?マ・・マ、マジかよっっっ・・・・・・・・・・!?」
バリアが静かに砕けて宙に散った
表面装甲からゆっくりと削り取られていく白いゼファーの身体・・
ロディ・・そしてゼファーは反重力の渦へと飲み込まれていった

・・青白い閃光が木星宙域を染めていく

・・・よもや聞こえるはずもない、ゼファーの最後の咆吼とともに。


7・・祭日

「・・・報告します
帝国艦隊は太陽系圏内より撤退
原因はおそらく・・」
「旗艦の撃破・・だろう?」
リィズの報告を署長のため息混じりの声が遮った
「格納庫の破壊に武装の無許可持ち出し・・
問題ばかり起こしてくれるよ、君の部隊は・・
ま、たった四隻で旗艦を潰したのは大手柄だな」
「いえ・・
旗艦を撃破したのは私たちの三隻ではなく、TCの・・」
「みなまで言うな。
たとえそうにしても、世間的には君たちの手柄になる。
・・武装接収と出撃停止を解除しよう
それに、後で本庁から正式に報償が来るはずだ。」
「は、はい!
ありがとうございます!」



・・って言ったのはいいけど・・・・・
リィズはため息をついた
「・・半分は私の責任になるよね・・」

昨日のことが鮮明によみがえる

・・ロディに旗艦の位置を知らせると・・
・・・・しばらくして、旗艦があっさり撃破された
「やっぱすごいわ・・・あの男・・」
・・呑気に感想を述べて気づいた
「!・・・・・・あの光って・・・・反重力・・・・・!?」
「大変です隊長!ローディスさんのギアが・・・・・!」
「・・・・レーダーから消失しました・・」

「はぁ~・・・・・・・・・」
何とも言えず気分が沈む
「まさか相打ちだったなんて・・ね・・」
暗い気持ちのまま、リィズは部隊へと戻っていった

一方・・
セルムラントは年に一度の建国祭で賑わっていた
なにぶん歴史の新しい国ではあるが、こういうときこそぱーっとやるのはどこでも定番らしい
首都攻防戦の後がまだ片づいていない地区もあった
・・が、お祭り色に染まった街にそんなことを気にする者はいなかった
ま、とにかく歌って踊れ・・というものらしい。
ユニオン・リバー社の前の道路も、未だに破壊の跡が残っている
近くにはデストロイの足跡もあった。

辺りはお祭り騒ぎでも、事務所内はとてもそんな雰囲気ではなかった
「マスタァ・・・」
ネスがぼそっ・・・とつぶやいた
「・・んな・・・・アホなことあるわけぇがないやんかぁ・・・(寝言)」
「・・・・・」
すっかり飲んだくれて(ヤケ酒)眠っているシード
そのシードの横には、泣き疲れて同じく眠っているメイがいた
・・夜通し泣いていたのである
本来なら今日は一番はしゃいでいたはずの二人なのだが・・



「ゼファーは残骸すら見つかっていません・・
おそらくは・・」
「反重力エネルギーに跡形もなく消し飛ばされたと思う」
シュウはバイザーを下ろして、何かを計算しながら言った
「シュウ様!・・・・」
「でも、あの人なら生きているんじゃないかな?」
「・・・・反重力をもろに受け止めても・・ですか?」
・・そう言われてみるとそうだ
いくら「人間離れした人間」とはいえ、所詮「人間」である
「・・さすがに難しい・・か。」
シュウは仕方ないように納得すると、またその計算を続けた
静かになったところで、ネスは一言つぶやいた
「・・・・・・・・・・・・・ロディ・・
とうとう私は一度も使命を全うできませんでしたね・・・・」

主人あってのIFR
本来の任務はその「主人を守ること」だったはずなのに・・




















・・第四話・・終わり


セプトギア・・「適当な科学考察講座」・・第三回

「今回は・・「ゼファーのコントロールについて」だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「うぉわぁぁっ!?マ、マスタァ!?」
「・・あ?どした?
なんか変なモンでもついてるか?」
「いえ・・・あなたは死・・・」
「あ、そのくれぇは気にするな。
どーせここはただのおまけページみてぇなモンだ!
だったら死んだヤツが出てきてもかまわねーだろっ!!」
「・・・はぁ。(汗)」
「じゃ、まずは基本的な起動方法からっ!!
こう、コクピットのレバーを握って・・・「根性」で動かぁすっ!!」
「・・・・・そうでしたっけ?(汗)」
「でもってシュウの作ったOSユニット「サイ・システム」・・
こいつももちろん「根性」で動かぁぁぁすっ!!」
「・・・・・・・(汗)」
「決め手は右手の必殺のれいざあぶれぇぇぇぇぇぇどぉ!!!!!!
こいつぁ当然「根性ブレード」だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
ちなみに一刀両断の時はとにかく叫べばそれでよしっっ!!!!!」
「・・・・・・・・・(呆気にとられていた)
あ・・えと、あの・・
ま、「こんなような根性バカ(または熱血バカ)にしか動かせません」・・・ということで。」
「ネスぅ、そりゃどういう意味だ・・をい・・(怒)」
「え・・!?ちょ・・・お、おたすけぇぇぇぇぇぇぇ・・・・!!!」















・・次回予告(いい加減「予告」という名目は「あとがき」と変えるべきかもしれない)

「いやぁ死んじまったなぁ!!(笑)」
「・・・マスター。
非常に言いにくいのですが、すでに科学講座は終わってます。」
「え・・・?
あ、そんじゃ出て来ちゃまずいわなぁ!!」
「・・めっちゃ目立ちたがってません?」
「そりゃそーだろ、死んだらセリフも何もあったもんじゃねぇ
ここで目立っとかねーともう俺の出番ねーんだぜ?」
「・・とにかく、ちょっと自粛しててください。」
「あ、おい!?ちょっとまてぇ!?(強制退場)」
「・・ま、改めまして・・」

・・次回予告。(本番)

「新しくゼファー作ってみたけど?
・・どうかな?」
「・・シュウ様、
ゼファーが復活してもマスターがいなくては使う人がいないでしょう?」
「ロ~ディはぁぁぁぁん!!!なんで死んでもーたんやぁぁぁぁぁ!!!!!
・・社長がとっとと死んで、ワイらどないにして生活したらえ~ねんやぁぁぁ!!!」
「シ、シード君・・・・」
「とにかくロディ様の遺志を継いで、今まで通りの家業を続けるべきではないでしょうか?」
「ガンマ君の意見に賛成。」
「・・ボクも。」
「っつーわけで!次回はいよいよ新展開ッ!!
読み逃すんじゃねーぞ!!」
「ふぇぇぇ!?ろ・・ろ・・・ロディ!?」
「マスター!!!死人は引っ込んでてくださいよっ!!!!」
「おい・・せっかくの出番を・・俺の出番っっっっっ・・・・・・!!!」
「ダメですっ!」
「こっちだってどーせおまけぢゃねーかぁ!!
おい、こら、だせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・・・・・・」
「・・こほん。
では、もう一度改めて・・・「次回にご期待ください。」


最終執筆・・十一月十五日。


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